下松市で軽自動車を買ったら車庫証明は必要?保管場所の届出は「不要」です【政令の根拠つき】
下松市に使用の本拠を置く軽自動車は、警察署への保管場所の届出が不要です。「なんとなく不要らしい」ではなく、政令の別表に下松市の名前が載っていないからです。この記事では根拠となる条文と別表をそのまま引用しながら、下松市・光市・周南市でどう違うのかまで整理します。

・下松市に使用の本拠がある軽自動車 → 保管場所の届出は不要
・下松市に使用の本拠がある普通車(登録自動車) → 車庫証明(保管場所証明書)は必要
・ただし「届出が不要」なだけで、道路以外の場所に保管場所を確保する義務は軽自動車にもあります。
なぜ下松市の軽自動車は届出が不要なのか
軽自動車の保管場所の届出は、自動車の保管場所の確保等に関する法律(車庫法)第五条に定められています。
第五条 軽自動車である自動車を新規に運行の用に供しようとするときは、当該自動車の保有者は、当該自動車の保管場所の位置を管轄する警察署長に、当該自動車の使用の本拠の位置、保管場所の位置その他政令で定める事項を届け出なければならない。
ところが、この第五条には地域の限定がかかっています。同法の附則第二項です。
附則第二項(適用地域等に関する経過措置) 第四条、第五条、第七条(第十三条第四項において準用する場合を含む。)及び第十三条第三項の規定は、当分の間、第四条第一項の処分に係る自動車又は軽自動車である自動車の区分に従いそれぞれ政令で定める地域以外の地域に使用の本拠の位置が在る自動車の保有者については、適用しない。
つまり「政令で定める地域」の外に使用の本拠があれば、第五条は適用されない=届出は不要、ということです。ではその政令はどう定めているのか。

政令の「別表第二」に下松市は載っていない
自動車の保管場所の確保等に関する法律施行令の附則第二項は、次のように定めています。
2 法附則第二項の政令で定める地域は、次の各号に掲げる自動車の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める特別区及び市町村の区域とし、その区域は、平成十二年六月一日における区域とする。
一 法第四条第一項の処分に係る自動車 特別区並びに市、町及び別表第一に掲げる村の区域
二 軽自動車である自動車 特別区及び別表第二に掲げる市の区域
普通車(第一号)は「市、町」がまるごと対象なので、下松市も当然に対象です。一方、軽自動車(第二号)は別表第二に名前がある市だけ。その別表第二の山口県欄は、次の6市です。
下関市 宇部市 山口市 徳山市 防府市 岩国市
ご覧のとおり、下松市も光市も入っていません。だから下松市に使用の本拠がある軽自動車は、届出をする必要がないのです。
周南市が「徳山市」と書かれている理由
別表第二には「周南市」ではなく「徳山市」と書かれています。これは、施行令附則第二項が区域の基準日を平成12年6月1日と定めているためです。周南市は平成15年に徳山市・新南陽市・熊毛町・鹿野町が合併して誕生した市ですから、基準日である平成12年6月1日時点では「徳山市」でした。
したがって、軽自動車の届出が必要なのは周南市のうち旧徳山市の区域だけで、旧新南陽市・旧熊毛町・旧鹿野町の区域は不要ということになります。山口県警察本部の案内も同じで、適用地域の欄には「徳山市:現周南市(旧新南陽市、鹿野町、熊毛町を除く)」と書かれています。政令の別表と警察の運用が、きちんと一致していることが確認できます。
山口県内・近隣の早見表
| 市町 | 普通車の車庫証明 | 軽自動車の保管場所届出 |
|---|---|---|
| 下松市 | 必要 | 不要 |
| 光市 | 必要 | 不要 |
| 周南市 | 必要 | 旧徳山市の区域のみ必要 |
| 防府市 | 必要 | 必要 |
| 山口市 | 必要 | 必要(旧小郡町などの区域を除く) |
| 宇部市 | 必要 | 必要(旧楠町の区域を除く) |
| 岩国市 | 必要 | 必要(旧美和町・旧美川町などの区域を除く) |
| 下関市 | 必要 | 必要(旧豊浦町などの区域を除く) |
| 柳井市・美祢市・長門市・萩市など | 必要 | 不要 |
※軽自動車欄の「旧◯◯町を除く」は、いずれも基準日である平成12年6月1日時点の市の区域だけが対象になるためです。区域の境目にお住まいの場合は、管轄の警察署にご確認ください。
判定は「保管場所の場所」ではなく「使用の本拠の位置」で
ここを取り違える方が本当に多いところです。法附則第二項は「使用の本拠の位置が在る自動車の保有者については、適用しない」と書いています。届出先こそ「保管場所の位置を管轄する警察署長」ですが、必要かどうかの判定は使用の本拠の位置で行います。
下松市に住み、周南市(旧徳山市)に駐車場を借りている軽
使用の本拠が下松市=適用地域外なので、届出は不要です。
周南市(旧徳山市)に住み、下松市に駐車場を借りている軽
使用の本拠が適用地域内なので届出が必要。届出先は保管場所を管轄する下松警察署になります。
下松市から適用地域へ引っ越すときは要注意
「下松市ではずっと不要だった」という感覚のまま引っ越すと、届出漏れが起こります。車庫法の附則第六項第一号は、次の場合に届出義務を課しています。
一 軽自動車である自動車の使用の本拠の位置を軽自動車である自動車についての附則第二項の政令で定める地域(以下「軽自動車適用地域」という。)以外の地域から軽自動車適用地域に変更した当該自動車の保有者であつて、当該自動車の保管場所の位置を変更したもの
(※この場合の届出は、保管場所の位置を変更した日から十五日以内にしなければならないとされています。)
たとえば下松市から山口市や防府市へ引っ越し、駐車場も変わったという軽自動車は、15日以内の届出が必要になります。届出をしなかったり虚偽の届出をした場合、附則第八項により十万円以下の罰金と定められています。

「届出不要」でも、これは変わりません
- 道路を保管場所にすることはできません。車庫法第十一条第一項に違反して道路上の場所を使用したときは、第十七条第一項により三月以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金と定められています。
- 同じ場所に長時間駐め続けることも禁止です。第十一条第二項は、道路上の同一の場所に引き続き12時間以上(夜間は8時間以上)駐車することとなる行為を禁じており、違反は二十万円以下の罰金です。
- 普通車を買うときは下松市でも車庫証明が必要です。軽と普通車で扱いがまったく違う点にご注意ください。

よくあるご質問
Q. 販売店から「下松だけど車庫証明の書類をください」と言われました。
A. 対象が普通車なら必要です。軽自動車であれば下松市では届出そのものがありませんので、販売店の担当者に「下松市は軽自動車の保管場所届出の適用地域外です」とお伝えください。県外からいらしたご担当者だと、地域差をご存じないことがあります。
Q. 軽自動車でも保管場所の証明書のようなものは出ますか。
A. 適用地域内の軽自動車の手続は「届出」であって「証明」ではありません。従来は届出をすると保管場所標章が交付されていましたが、令和7年4月1日にその標章制度自体が廃止されました。下松市はそもそも適用地域外ですので、どちらも関係がありません。
Q. 下松市で普通車の車庫証明は何日かかりますか。
A. 山口県警察本部は「記載内容の不備など特段の事情がなければ、7日以内に保管場所証明書を交付することとなっています」と案内しています。当事務所の実務では中2日前後で受け取れることが多いですが、警察署の窓口事情により前後します。
下松市の車庫証明は、当事務所へ
普通車の車庫証明を、報酬6,000円(税込)+証紙代2,100円+送料などの実費でお受けしています。書類の受け取りから警察署への提出・受領まで、下松市を最優先で動きます。名義変更でナンバーの付け替えが必要な場合は、山口運輸支局まで現車を運ばずに済む出張封印にも対応しています。
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出典
- 自動車の保管場所の確保等に関する法律(昭和37年法律第145号)第五条・第十一条・第十七条・附則第二項・第六項・第八項|e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000145
- 自動車の保管場所の確保等に関する法律施行令(昭和37年政令第329号)附則第二項・別表第二|e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/337CO0000000329
- 軽自動車(軽四)の保管場所届出手続について|山口県警察本部 https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/site/police/11174.html
- 保管場所手続Q&A|山口県警察本部 https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/site/police/11175.html
※本記事は掲載日時点の法令にもとづく一般的な解説です。個別の判断は管轄警察署または当事務所へご確認ください。

